賃貸マンションに仏壇を置かない選択肢は4つ、省スペースで供養する方法

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賃貸のマンションに仏壇を置く場所がなくても、供養をあきらめる必要はありません。選択肢は4つあります。棚の一角に写真と花を置くメモリアルコーナー、幅30cmほどのミニ仏壇、遺骨の一部を手元に置く手元供養、そして納骨先を外に確保する永代供養です。マンション居住者の仏壇所有率はおよそ15%にとどまり、置き場のなさが仏壇を買わない主な要因になっています。

この記事では、4つの選択肢それぞれの費用と注意点を、公開されている調査や自治体の案内をもとに整理しました。最後に、賃貸で暮らす人が何から始めるとよいかも書いています。仏壇を置かないことと、供養をやめることは別の話です。手を合わせる気持ちは残したまま、形を今の住まいに合わせたい方に向けた内容です。

目次

賃貸マンションの仏壇所有率は約15%で、置き場のなさが購入を遠ざける

マンション居住者の仏壇所有率は、およそ15%です。@Pressに掲載されたプレスリリースが、この数字を公表しています。リリースの題名は「マンション居住者の仏壇所有率はおよそ15% 置き場の無さが、仏壇を購入しない主な要因に」で、置き場の問題が購入を遠ざけていることを前面に出しています。調査の実施時期は確認できていないため、ここでは傾向をつかむ目安として読んでください。

リリースには、もうひとつ見逃せない数字があります。省スペースで供養できる商品の認知度は27.6%です。裏返せば、7割以上は、狭い住まいでも使える供養の道具があることを知らない計算になります。仏壇を持っているかどうかにかかわらず「スペース」が悩みとして出ているのに、解決策のほうが届いていないわけです。賃貸で暮らす人が選択肢を知らないまま「うちには置けないから」とあきらめているなら、それはもったいない話です。

仏間のない住まいが増え、仏壇・仏具の市場は30年で半分になったそうです

仏壇・仏具の市場は、ここ30年で半減したそうです。背景のひとつは、マンションが住まいの主流になり、大きな仏壇を置く仏間そのものを持たない家が増えたことです。

供養のかたちも変わってきました。従来は、故人が葬儀のあとに先祖代々の墓へお骨として入り、家の仏壇には位牌として祀られるのが一般的でした。いまは、先祖代々のお墓や仏壇がある実家から離れて暮らす家族が増えています。高齢になった親に負担をかけたくないと考え、墓じまいをして仏壇を手放す人もいます。実家の仏壇を誰が引き継ぐのかは、賃貸で暮らす世代にとって現実の問題になっています。

仏壇を置かない理由として、約47%が「必要性を感じない」と答えた

置かない理由を直接たずねた調査があります。株式会社NEXERと遺骨供養ウーナが共同で実施した「住環境と仏壇・供養スペースの関係に関するアンケート」です。調査期間は2026年4月15日から17日、方法はインターネット調査で、対象は全国の男女500人でした。昔ながらの日本家屋から、マンション住まいや賃貸へと住環境が移るなかで、仏壇や供養スペースへの意識がどう変わったかを調べています。

結果として、仏壇を置かない理由に約47%が「必要性を感じない」と答えました。ほかには「スペースがない」「掃除や管理が大変そう」という声も寄せられています。

約47%という数字は軽く読み流せません。ただし、仏壇を置かない人の中での割合なのか、回答者全体に対する割合なのかは、公開されている情報から読み取れませんでした。引用するときは、元のリリースで母数を確認してからにしてください。

仏壇のデザインを切り口にした調査もあります

仏壇のデザインを切り口にした調査もあります。「仏壇・仏具の『デザイン』に関するアンケート」で、2026年6月22日から29日に、全国の男女500人を対象に行われました。詳しい数値までは確認できていないため、ここでは調査があった事実だけを紹介します。

仏壇の代わりに、棚の一角のメモリアルコーナーで手を合わせられる

メモリアルコーナーは、棚や家具の一角に、写真、花、キャンドルを置いて作る小さな供養の場所です。賃貸のマンションで、いちばん始めやすい選択肢だと考えています。壁に穴を開ける必要がなく、置く物も必要な分だけで済み、引っ越しのときも片づけやすいからです。

写真立てと花とキャンドルホルダーで形になる

インテリアになじむものを選べるのが、この方法の強みです。IKEAやダイソーなどのカジュアルなアイテムを使った事例も紹介されています。組み合わせに使えるのは、生花用の花瓶、造花のブーケ、キャンドルホルダー、写真立てです。

仏壇のような決まった形がないぶん、自分の暮らしに合わせて置き場所も大きさも決められます。リビングの棚の端でも、寝室のチェストの上でも構いません。写真を1枚立てて、季節の花を一輪挿す。それだけでも、毎日そこに手を合わせる場所が生まれます。

LEDキャンドルなら火を使わず、賃貸でも扱いやすい

お線香やロウソクの代わりに、LEDキャンドルを使う方法があります。これは海外の葬祭関連サイトで紹介されている方法で、日本の住宅事情や消防の基準と同じとは限りません。それでも、火を使わない点は賃貸で暮らす人にとって大きな利点です。

LEDキャンドルは、点灯と消灯を供養の所作の一部として行えて、実際の火を使うリスクがありません。海外の消防機関も、電池式で炎の出ないキャンドルは多くの家庭にとって安全な代替品だと述べているそうです。火の消し忘れが心配な集合住宅では、実火より向いています。

選ぶときの目安は3つです。色は温かみのある白、炎のちらつきは本物らしいもの、底面は倒れにくく安定したものを選んでください。タイマー機能が付いていれば、朝方、夕方、寝る前といった、気持ちがつらくなりやすい時間に点灯するよう設定できます。

幅30cmのミニ仏壇は、36,800円から39,800円の価格帯が多い

手を合わせる対象がはっきりほしい人には、省スペースの仏壇が合います。種類は大きく3つに分かれます。

種類置き方・特徴
壁掛け仏壇壁面に取り付けるので、床や棚の場所をとらない
上置き仏壇家具や台の上に置ける小型の仏壇
ミニ仏壇手元供養にも向く、小さなサイズの仏壇

価格の幅は広く、検索で確認できた範囲では19,800円から200,000円以上の商品がありました。コンパクトなモダン仏壇は、36,800円から39,800円ほどの価格帯が多く見られます。価格は販売店や時期で変わるので、購入前に最新の情報を確認してください。

幅30×奥行21×高さ9cmでも、引き出しにお香とロウソクとライターが入る

サイズの例として、幅30cm、奥行21cm、高さ9cmのコンパクトな仏壇があります。引き出し式のステージ部分に、お香、ロウソク、ライターなどよく使う道具を収められるので、狭い住まいでも置き場所に困りません。LED付きで置き場所を選ばない、省スペース設計の商品も販売されています。

ミニ仏壇は、手元供養品を安置する台としてもおすすめされています。リビングに置きやすいコンパクトな設計なので、遺骨の一部を納めたミニ骨壺とセットで飾る使い方ができます。

壁掛け仏壇は、取り付け方法を管理会社に確認してから買う

壁掛け仏壇は場所をとらない反面、壁に取り付けるという作業が入ります。賃貸では、壁に穴を開けてよいのか、どんな固定方法なら原状回復の範囲に収まるのかを、先に管理会社へたずねてください。買ってから取り付けられないと分かるのは、いちばん避けたい失敗です。

仏壇の向きにも考え方の違いがあります。宗派によって「南面北座説」「西方浄土説」「本山中心説」などがあります。賃貸の限られた間取りでは、方角を厳密に守れないことも多いので、菩提寺がある場合は住職の考えに従うのが安心です。

手元供養は5,000円から選べるが、先に家族と遺骨の扱いを決めておく

手元供養とは、遺骨や遺灰の全部または一部を自宅や身近な場所で保管し、日常生活の中で供養する方法です。手のひらサイズのものや、リビングに置ける小型のものなど、形が広がっています。費用は5,000円からと紹介されています。上限は素材や加工の内容で大きく変わるので、具体的な金額は購入先の公式情報で確かめてください。

分骨納骨型と遺骨加工型で、遺骨の扱いが違う

手元供養品は、大きく2つのタイプに分かれます。

タイプ内容例
分骨納骨型遺骨や遺灰の一部を納める置物、ロケットペンダント、ミニ骨壷
遺骨加工型遺骨を加工して形を変えるプレート、ペンダントトップ、合成ダイヤモンド

分骨納骨型は、遺骨をそのままの形で小さな容器に納めます。遺骨加工型は、遺骨そのものを加工してアクセサリーなどに仕立てます。遺骨をそのままの形で置いておきたいのか、身に付けられる形にしたいのか。まずはそこで、どちらのタイプにするかが決まります。

手元供養を買った人の約8割は、お墓や仏壇も持っている

遺骨ペンダントやミニ骨壺などの手元供養商品を買った、のべ303名へのアンケート調査があります。購入者の約8割が「お墓やお仏壇がある」と答えました。手元供養は「大切な人と一緒にいたい」という気持ちから求められている、という結果です。

この数字から、手元供養は仏壇を置かない人だけの選択肢ではないと分かります。購入者の約8割は、お墓や仏壇があるうえで、さらに身近に置いておきたくて選んでいます。だから、仏壇が置けないから手元供養にする、と単純に結びつける必要はありません。遺骨を手元に置きたいかどうかは、住まいの広さとは別に、気持ちの面で決めてよい話です。

遺骨を自宅に置いても法律上は問題なく、「成仏できない」は俗説

遺骨の保管は、原則として「墓地、埋葬等に関する法律」で定められた場所で行うのが基本です。ただし実際には、骨壺や遺骨ペンダントなどで自宅供養するケースが増えています。手元供養は墓埋法の適用を受けないため、比較的自由度が高いと解説されています。

遺骨をペンダントに入れて持ち歩いたり、身に付けたりすることも、日本の法律上は問題ありません。遺骨を自宅に置くと成仏できない、という話もありますが、俗説です。法律と宗教の両面で不安に思っている方は、この点は気にしなくて大丈夫です。

分骨するなら、火葬場か墓地の管理事務所で証明書をもらう

遺骨の一部を手元に置くには、遺骨を分ける「分骨」が必要になります。焼骨の一部を別の墓に納めたり、手元供養したりするために分けることを分骨といいます。自治体の案内では、次の2つのケースが示されています。

場面必要な手続き
火葬のときに分骨する事前に火葬場(斎場)へ申し出て、分骨証明書をもらう
すでに埋蔵された遺骨を分骨する墓地使用許可証を持って管理事務所へ行き、埋蔵・埋葬証明書の交付を申請する

墓地の使用者以外が申請する場合は、墓地使用者の承諾書も必要です。書類の名前や窓口は、自治体や霊園によって違う可能性があります。実際に分骨するときは、住んでいる自治体と墓地の管理者に先に確認してください。

家族の合意なしに遺骨を手元に置かない

手元供養で先に向き合うのは、法律よりも家族の気持ちです。遺骨は墓地に納めるものだという、日本の伝統的な宗教観に基づく考え方は根強く、手元供養に抵抗を感じる親族もいます。

親族間のトラブルを避けるには、家族で十分に話し合い、手元で保管してよいか、将来はどう扱うかを決めておく必要があります。賃貸で暮らす場合は、引っ越しのたびに遺骨を持って移ることも考えておきたい点です。自分が亡くなったあとに誰が管理するのか、最終的に納骨するのか。そこまで家族で決めておいてから、手元供養を始めるのが私のおすすめです。

浄土真宗では位牌は基本的に不要、菩提寺があるなら先に住職へ相談する

宗派によって、仏壇や位牌の考え方は違います。浄土真宗では、基本的に位牌は必要ないとされています。仏壇の向きは、浄土真宗、浄土宗、天台宗が「東面西座説」で東向き、臨済宗と曹洞宗が「南面北座説」で南向きに置くことが多い、という違いがあります。

菩提寺がある場合は、仏壇を置かない供養のかたちを受け入れてもらえるかどうか、先に住職へ相談してください。決めてから報告するより、決める前に聞いておくほうが、あとで揉めずに済みます。

納骨先を外に確保するなら、永代供養は5万円から150万円の幅で選べる

永代供養は、寺院や霊園が家族に代わって、遺骨を永続的に管理して供養する制度です。跡継ぎがいない場合でも任せられます。自宅に遺骨や仏壇を置かないと決めたとき、納骨先を外に確保する方法として、手元供養と組み合わせて検討する人もいます。

種類は、合祀墓、納骨堂、樹木葬、個別墓などがあります。2026年のデータとして紹介されている費用の目安は次のとおりです。

種類費用の目安
永代供養(全体)5万円から150万円と幅広い。永代供養墓の相場は30万円から100万円という解説もある
樹木葬平均購入金額は70万円ほど。里山型の費用相場は1名分で30万円から80万円ほど
納骨堂平均購入金額は80万円ほど。棚式は10万円から20万円、自動搬送型は80万円から150万円

東京都の平均価格は、2026年3月時点で、永代供養が67.7万円、納骨堂が96.3万円、樹木葬が79.4万円です。マンション住まいの人には、納骨堂や樹木葬のような屋内の施設や自然葬が、維持管理の負担が少ないため、検討される傾向があります。

費用は、地域、施設、納骨する人数、供養の期間で大きく変わります。数字は目安として受け取り、資料請求や見学で最新の金額を確かめてください。

すでにある仏壇を手放す5つの方法と、閉眼供養を先に行う理由

引っ越しや住み替えをきっかけに、いまある仏壇を手放す人もいます。処分の方法は5つあります。菩提寺に依頼する方法、仏具店に依頼する方法、自治体の粗大ごみに出す方法、不用品回収に依頼する方法、遺品整理事業者に依頼する方法です。

どの方法を選んでも、ご先祖様への感謝を込めて、閉眼供養(魂抜き)を行ってから処分するのがよいとされています。順番は閉眼供養が先で、処分はその後です。

賃貸で暮らす人は、メモリアルコーナーから始めて手元供養は後回しにする

ここまでの4つの選択肢を、賃貸マンションで暮らす人向けに整理します。

選択肢費用の目安向いている人先に決めること
メモリアルコーナー手持ちの品や、写真立て、花瓶などで始められるまず手を合わせる場所だけ作りたい人置く場所と、お花を替える頻度
ミニ仏壇・上置き・壁掛け19,800円から200,000円以上手を合わせる対象がはっきりほしい人サイズ、壁の取り付けの可否、菩提寺の考え
手元供養5,000円から遺骨を身近に置きたい人家族の合意、分骨の手続き、将来の納骨
永代供養・納骨堂・樹木葬数万円から150万円遺骨の納め先を外に確保したい人費用、場所、納骨する人数

私のおすすめは、メモリアルコーナーから始める順番です。理由は、始めるのも、やめるのも、形を変えるのも、いちばん簡単だからです。手を合わせる気持ちが続くと分かってから、ミニ仏壇を買い足せば間に合います。手元供養は、家族の合意と将来の納骨先が決まってから動いてください。

4つは、組み合わせて使えます。たとえば、納骨は納骨堂に任せ、自宅には写真と小さなミニ仏壇だけを置く、という形です。遺骨を外に預けて、日々手を合わせる場所は家に持つ。賃貸の暮らしには、この分け方が無理なく収まります。

仏壇を置かない供養について、よくある疑問に答えます

手元供養にはいくらかかりますか

5,000円から選べます。ミニ骨壺やロケットペンダントのような分骨納骨型と、プレートやペンダントトップ、合成ダイヤモンドのような遺骨加工型があり、素材や加工の内容によって金額は大きく変わります。購入先の公式情報で確認してください。

遺骨を自宅に置くのは違法ですか

違法ではありません。手元供養は墓埋法の適用を受けないため、比較的自由度が高いと解説されています。遺骨をペンダントに入れて持つことも、日本の法律上は問題ありません。遺骨を自宅に置くと成仏できない、という話は俗説です。

賃貸の壁に壁掛け仏壇を付けてもよいですか

取り付け方法しだいです。壁掛け仏壇は壁面に取り付けるため場所をとりませんが、賃貸では、壁への固定が契約上認められているかを管理会社に確認してから買ってください。壁を傷つけたくなければ、家具や台の上に置ける上置き仏壇を選ぶ手があります。

仏壇がなくても、位牌は必要ですか

宗派によります。浄土真宗では、基本的に位牌は必要ないとされています。ほかの宗派で菩提寺がある場合は、住職に確認してください。

火を使わずに供養する方法はありますか

LEDキャンドルがあります。お線香やロウソクの代わりに使えて、点灯と消灯を所作として行えます。火の消し忘れの心配がなく、集合住宅に向いています。選ぶときは、温かみのある白色で、炎のちらつきが自然で、倒れにくい底面のものを選んでください。

仏壇を手放すときに、先にすることはありますか

閉眼供養(魂抜き)です。菩提寺への依頼、仏具店、自治体の粗大ごみ、不用品回収、遺品整理事業者のどの方法でも、閉眼供養を行ってから処分するのがよいとされています。

まとめ:仏壇を置かなくても、手を合わせる場所は賃貸で作れる

賃貸マンションで仏壇を置けなくても、供養の方法は4つあります。メモリアルコーナー、ミニ仏壇、手元供養、永代供養です。マンション居住者の仏壇所有率は約15%で、省スペースの供養商品の認知度は27.6%にとどまります。選択肢を知らない人のほうが多数派です。

仏壇を置かない理由として、約47%が「必要性を感じない」と答えた調査もあります。形にこだわらず、手を合わせる気持ちを残す方法を選ぶ人が増えています。

まずは棚の一角に、写真と花とLEDキャンドルを置くところから始めてください。そのうえで、手を合わせる対象がほしくなればミニ仏壇を、遺骨を身近に置きたくなれば手元供養を、納骨先を決めたくなれば永代供養を検討すれば間に合います。手元供養や分骨は、家族との合意と自治体への確認が先です。形は住まいに合わせて変えてよく、供養の気持ちさえ続けば、それで十分です。

手元供養という選択肢については、墓も仏壇もいらない人に手元供養という選択肢を解説で詳しく解説しています。

家族の間で仏壇を置くかどうかで意見が分かれる場合は、仏壇を置きたくない嫁と姑のトラブル|8つの対処法を徹底解説も参考になります。

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